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5年ぶりの更新

ご無沙汰しています。
といっても5年振りの更新でご覧になっている方は少ないと思います。
なぜ再度筆をとろうと思ったかというと、今仕事を辞めて絶賛お休み中なのです。

年齢も39歳になりました。ちょうど節目に来ました。

この5年間世間もいろいろ変わりました。
私もいろいろ変わりました。

備忘録として少しずつ残していきたいと思います。

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真っ赤な髪のおばちゃん

ある日、平日の空いているフードコートで食事をすることに。
レジに行くと、髪がベリーショートで真っ赤に染めているおばちゃんがいました。

注文をした後で、食べ物を取りに行くと、
そのおばちゃんが、
「イオンのマックでバイトしてない?」
と聞いてきました?

突然のことでびっくり。
私「え、イオン?」
おばちゃん「そうそう、○○のイオン。」

あ、多分、乏毛症の店員さんがいるんだろうなと察知。
そこで、笑顔で、
私「してない、してない。」
おばちゃん「そうか、してないって!」

と振り返った先にはもう一人のバイトのおばちゃん。
多分、あの髪の子、イオンのマックでバイトしてる子だと思うという
話をしていたのでしょう。

おばちゃん「似てる子がマックにいんのよ。」
私「ほんとにー。じゃあ、ありがとうございますー。」

ここで会話終了。
後で考えてたら、
真っ赤な髪のおばちゃんの方がもっと目立ってるって!

昔だったら、こういうデリカシーのない質問にはイライラしたり、
ショック受けたりしていましたが、今はもう笑い話になるレベルに。
それも、おばちゃんは私のことをかわいそうな子として見てないし、
おばちゃんも赤い髪でそれなりに自分のが見られている対象になっているから。

私もマイノリティー、あなたのマイノリティー。

あ、ちなみに後日そのイオンのマックに行ってみましたが、
その店員さんはいらっしゃいませんでした。残念!

マリーのお話

アメリカの脱毛症の友人、マリーさんからこんな話が届きました。

マリーさんはアメリカの気候がいいサンディエゴに住んでいます。
昔、ウィッグをしていたのですが、映画館であまりの暑さに苛立ったことから、
それ以降はなにもかぶらないか、スカーフをして過ごしています。

ある日、数年前に購入したウィッグをつけて教会に行きました。
彼女がウィッグをつけるのは10年ぶりのことです。
そこは毎週同じ仲間が集まっているので、
ウィッグ姿を見ていろいろな反応があったのですが、
その中で予想外なことが起こりました。

ある友人が真剣な顔でこう聞いてきました。
「髪切った?」

驚いたマリーさんは
「どの髪のこと?」

と聞き返すと、やっと友人は
そういえばマリーさんは髪がないと思い出したのです。

その後は二人で笑って過ごしたそうです。
いいですよね。要するに、外見は気にするほどのことではないということです。
その人の目に映っているのは、マリーさんという存在というか、雰囲気というか。

決して脱毛症のマリーさんというわけではないのです。

ちなみにマリーさんは毎年行われるインターナショナル脱毛症デーのリーダーです。
いつかこんな冗談で笑える時がくるといいですね。

名古屋で活躍するウィッグな二人

今、名古屋では二人の有名なウィッグをつけた女性がテレビで活躍しています。
それは乳がんと戦うお二人です。

一人はご存じの方も多いと思いますが、元SKEの矢方さん。
NHKで乳がんダイアリーという番組でも特集されていましたが、
現在ウィッグをつけて活躍されており、
ウィッグを外した姿もテレビで披露されていました。

そして二人目が、中京テレビのアナウンサーの恩田さん。
闘病中、生放送でウィッグをしながらお仕事をされていました。
現在もウィッグはしていませんが、毎日テレビにでられています。

いつも思うのですが、先天性と途中で髪を失うのは、
本当にショックが異なります。

とくに矢方さんの方は、
誕生日に欲しいのは髪だとおっしゃっていました。

たまに自ら帽子をとって、私もがんで髪がないんですと
話しかけて来られる方もいますが、
本当に力になれないのです。

二人がテレビでウィッグ姿を披露して普通に生活することで、
同じ方々を救えてるのではないなと思います。

乏毛症仲間のちぃさんとも、
テレビつけて毎日ウィッグした人が出てるのはいい環境だよね
と話をしていました。
もし名古屋にいらっしゃる機会がありましたら、ぜひご覧ください。



アンビバレンス

アンビバレンスとは、相反する感情が同時に起こることで、
愛しいけれど憎い、好きだけど嫌いという中で揺れ動く状態です。

私の中にあるアンビバレンスは
女性でいたいという気持ちと、
髪がないことで女性として見られないなら、
いっそ女性でいたくないという気持ちです。

多分この気持ちが始まったのは、学生時代だと思うんですね。
そう、制服。
男女で制服がわかれていることで、
あなたは女、あなたは男というように分けられます。

けど私には女性の髪がない。
それは私だけでなく、周りの男子も女子も気付く違和感で、
それを振り払うように、女性らしさを抑えたのですが、
一方でやっぱり女性である自分が好きだったりします。

本当は中性の人間らしくが一番いいのですが、
やはりそこは人間。

自分の女性らしさが憎かったり好きだったり、
この髪も愛おしかったり、嫌いだったり。
揺らいでしまうのも人間らしくていいかなと思います。